2011年8月27日土曜日

ブルックリン、River Cafe

ブルックリンからマンハッタンを川向うに望む。
坂の向こうまで道が繋がっているような錯覚を起こすが、間にEast Riverがある。
しかし、East Riverって…マンハッタンから見てEastにあるからでしょ?
その他の地域は一切無視。天上天下唯我独尊的なマンハッタナーめ。
Brooklyn Bridgeをブルっくン側から撮ってみた。
奥に見えるのはManhattan Bridge らしい。
Brooklyn Bridgeは是非歩いて渡りたかったが、素敵なレストランに行くのに
汗だくは嫌だとカンキチが言い張るので地味に地下鉄で川地下を通ってきた。

NY住まいの友達に観光で訪れるなら、ということで薦めてもらったレストラン。
リバーカフェという適当な店の名前。
店内の客席のある場所は、水上に浮いているような作りになっていて
時折水面の揺れを感じながら食事をするというオツな場所。
それだけにリバーサイドビューは圧巻。
逆光になってしまったので、その素敵なリバーサイドビューの写真は無い…

くどくどともう1枚。
リバーカフェのよく手入れされた庭から仰ぐブルックリン橋。








まるきちが大好きなHGTVというケーブルチャンネルがある。
家のデザイン・デコレーション、および不動産に関する番組を24時間
放送し続けるチャンネル。

料理番組を放送し続けるチャンネルもFood Channel, Cooking Channelとあって
専業主婦はひたすらこれらのチャンネルを見続け、時折ゴシッピーな
リアリティー番組を見たりして1日が終わっていくのである。 

話を元に戻すと、そのHGTVの中でもまるきちが毎週録画して見ている番組がある。
それが「Selling New York」 というやつ。
マンハッタンの高級不動産を専門に扱う3つの不動産屋(各々会社のテイストが違う)を追ったドキュメンタリー(と言って良いかな、ちょっとミーハーな感じだけど)。


面白ポイントは
  • 登場するマンションが個性的で美しい。ほとんどが億ション。($million を超えてます)
  • 登場するクライアント(マンションを買いたい人や売りたい人)が個性的。どうやって億ションを買うような財産基盤を築きえたのか、全く分からないような人がたくさんいる。
  • 不動産屋の上司や部下とのやり取り、クライアントとのやり取りが面白い。アメリカ人ってやっぱり日本人とは違うのねって思う。妙な押しの強さとか、はたまた無責任さとか。でも、一番の凄腕ブローカーははミッシェルっていうおばちゃん。きちんと話を聞いてくれるおばちゃんって感じの彼女は、次から次へと億ションを売るのです。ミッシェル(社長です!)の会社http://www.ghkrealty.com/

以上が前置きです。


その大好きな番組で取り上げられていたのがBrooklyn。それも、DUMBOという地区。ここにもRiver Cafeと共に紹介されている。(日本語Webpage)http://www.kaigaifunin.com/u/redac/JEW2OnQdRIhFV7tGXcDH

ここが最近のup and coming neighborhood (人気が出始めたエリア)ということで
見ておきたい(何のために?という突っ込みは無視)と思った。
ついでに、全米の都会にのみ何店舗かお店を持つ家具屋の支店がブルックリンにあって、そこに欲しいテーブルが展示されていることを突き止めたので目的を持って出かけることになった。

リバーカフェ、実はミシュランで星1つを獲得したことのある店。期待高まる。
星2つの凄さをフランスで実感してしまったので(こちらご参照)、ふふふ。
リバーカフェには予約を入れておいたものの、12時ちょうどに行くと割とすかすか。
予約をしたせいか、川沿いの良い席に案内された。
(一部の人は窓から離れた壁際席に案内されていたので、予約がお薦め)

前菜に頼んだフォアグラ(まるきちの好物と言えよう)が美味しかった。
メインはカンキチがステーキ、まるきちはダック。
カンキチのステーキの方が美味しかったな。
ダックは「baby pakchoy (チンゲン菜)添え」ってところで気付くべきだったが
変にアジアな感じでまずくはないけど、スーパー美味しくもなかったな。
とにかく景色が良いので(晴天だったし)気分が良かったのだが、味に驚きが無く
ダックは調理具合もなんか中途半端だったなぁ。
普通にフランス風にアヒル油でカリッカリにして欲しかったんだけど。
ワインはお高いワインリストの中ではリーズナブルなのを探して頼んだけど
十分美味しかった。
朝食抜きで臨んだランチだったのに、やはりデザートなんて満腹で入らなかった。

残念なのは2人のウェイターの内、片方にはサービス精神が全くなかったこと。
笑顔の無いウェイターってアメリカで珍しいからなぁ、結構違和感あったなぁ。
普通はチップ欲しさに自己紹介から始まり、ものすごい笑顔なのに
このおやじは「また来やがった、観光客が」的な対応。
もう片方は良い人でした。

場所は最高、庭の手入れも最高、そして写真を撮ってくれた庭師のお兄ちゃんも
いい人だった。
だけど、それなりの金額を払っているんだから素材が良いのは当たり前とも言える。

友人によると、このリバーカフェは金融街(Wall Street)から遠くないので、
昼にブルックリンブリッジを歩いて渡ってこのレストランまで来るらしい。
まるきちたちが行ったのは独立記念日の周辺で、ビジネスマンは見かけなかったな。
そういう金持ちな気前の良い上客にはあの無愛想な男も笑顔で迎えるに違いない。

ケッ!





2011年8月17日水曜日

ニューヨークがお好き、ラガーディア空港がお好き

LaGuardia空港に向かう機内から撮影。座席は機体前方に向かって右側。
円形の建物はMadison Square Gardenと思われる。Streetでいえば30番台。

セントラルパークのジャックリーンオナシス貯水池周辺。彼女がジョギングコースにした
ことからこう呼ばれているらしい。こちらは90番台のStreet周辺。
Σ(この写真に写っている不動産価値)ってすごそう。


NYのLaGuardia、JFK、New Arkの3空港の内、一番のお気に入りはLaGuardia。
マンハッタンの高層ビル群が一望できる空路がアトラクションの域。
機体前方に向かって右側の席を取ると、写真のような景色を眼下に優雅な気分で
NYに降り立つことができるのである。
ちなみに、左側の席に座ると何が見えるのか。
New Jerseyである。
New Jerseyと聞くと、まるきちの頭の中で連想ゲームが始まって、
すぐにジャージー牛が浮かぶせいで、どうも田舎くさい印象。
実際には高いビルが結構あって田舎であるはずはないのだが。
そういや、ボンジョビの全盛期のアルバムがNew Jersey という名前だったな。
(単に出身地の名前をアルバム名に冠したらしい)

ともかく、「飛行機がちょっと東寄りに飛べば、左側の席だってセントラルパークを
眼下に望めることだってあるんじゃ?」
と疑問に思うかもしれないが、少なくともDELTA便ではこれは無い。
どの飛行機も、マンハッタンの西側に位置するハドソン川の上空を飛ぶ。
9.11の影響なのか、それ以前から大ビル群に飛行機が激突することを恐れてなのか、
はたまたハドソン川に不時着した飛行機事故を受け、
「不時着するならやっぱりハドソン!」ということになったのかは不明。
いずれにせよ、少なくともデトロイト→NYの場合は機体右側がお薦め。

過去何度か、4泊程度の旅で十分にNYを満喫できないまま退却している。
一方で、金銭的にはせいぜい4-5日で退却を余儀なくされているというのも事実。

お金があってもなくても楽しいのがNYなはずではあるが、
マンハッタンは宿泊料が高くつく、こればかりはどうしようもない。

25歳くらいの時に女友達とChelseaのユースホステルに泊まったことがあるが、
夜通し若者は中庭で騒ぐし、こっちはエアコンがきかないので窓を開けてるし、
道路からセキュリティーなく入れるゾーンに共同シャワー室が設置されており
シャワー室のドアのカギは壊れているし。
友人と見張り役を交代しながらシャワーを浴びた記憶がある。
この最低限のホステルでも1泊60ドルとかした。
そういうわけで、当初4泊くらいする予定だったそのホステルは2泊で引き上げ、
1泊当たり2倍以上の金額の別のホテルに移ったが、移って正解だった。
「学生時代はこんなの平気だったのに…?」と首をかしげる我ら。
所詮、学生時代よりずっと贅沢を覚えてしまった私たちOLに
旅行水準を下げることなんかできないんだ。下方硬直性ってやつです。

ちなみに、今もそのユースはあるが、改装されたのか、
写真では部屋の様子なんかが少し綺麗に見える。
http://www.chelseahostel.com/


さて、最近はマンハッタンの南側の活況が目立つが
まるきちとかんきちはクラシックにミッドタウン(セントラルパークの少し南)に
宿を取った。ここからなら、セントラルパークまで地下鉄を使わずに
ジョギング/散歩して行けるから。

とはいえ、今回の滞在では幾度か雨天もありホテルのジムで運動することも
あったが、それはそれで、まぁまぁレベルのホテルに泊まっていると面白い。
ジムが2階とか3階とかにあって、ガラス張りなのでトレッドミルで歩いたり
走ったりしながら、街角を見下ろし、ファッションチェックなどできてしまう。
また、ジムでワークアウトしている人たちの人物観察も結構面白い。

ちなみに今回泊まったのLexingtonにあるW New Yorkというホテル。
http://www.starwoodhotels.com/whotels/property/overview/index.html?propertyID=97502
こじゃれてた。

ジムと同じフロアにBliss という有名スパがあり、そこの商品がホテルの
アメニティーになっている。
Sephoraとかで普通に売っている商品と同じもののようなので得した気分。
ジムのフロアまでBliss商品の良い香りが~。
http://www.blissworld.com/
 

2011年8月8日月曜日

ペリリューの宿―Island Terrace

 宿の話しの前に、宿で出くわした珍しい植物について。
これなーんだ?

こんな木になってる。
働き者のおじさん?青年?(年齢不詳)が棒でつついて実を落とす。





これ、「ノニ」なんだそうで。

「これなに?」
「ノニ」
「そうそう、これ、なに?」
「いや、だからノニ!」
「は?なんて?」
「だから・・・ノニッ!」

みたいな会話の末に、これが
日本でジュースとして販売されていたりするノニであることを
ようやく把握した。

そう、あの栄養価の高いと言われているジュースとして販売されているやつ。
カンキチのお母さんも愛飲しているノニ。
初めて実物を見た。
宿の前に茂っている木がノニだった。

これでどれくらいのジュースが採れるのか、
はたまた実際にジュースとして飲むのか、別の形で利用されるのか、
ペリリューにおいても貴重なものなのか(日本ではまぁまぁ高いらしい)、等々
疑問はわけど、身振り手振りでおじさんに質問すると、
おじさんはどの質問にも、ニコニコ笑って「はい」と答えるので
確かな情報を引き出せなかった。
まぁ、こうして暑いさ中に棒を使って丁寧に採取するくらいだから、
何かに利用するには違いない。

さて、それで今回利用した宿はこちら、 アイランド・テラス。
 オーナー家族が1階で雑貨店をやりつつ暮らしていて
客室は数室2階にある。
部屋は割と広いし、何より「テラス」って命名されているだけあって
テラスが広々としていて嬉しかった。
ダイビング後、テラスでビール片手にログ付けって幸せじゃん?

オーナー家族、多分ペリリューではセレブ一家。
だってこの島で最も高そうな車(まるきちが滞在時に見た中での)
に乗っているもん。
アジア系の旦那さんに現地系の奥さん。
その他、娘さんやらめいっこやらが集って明るく気さくなテラスだった。
テレビでNHKやBBCも見られるよ。

パラオから帰国したら体中ダニに刺されていたけど、
テラスでやられたのか、はたまたコロールのウェストプラザ(ダウンタウンだったかな?)でやられたのか。または自分のウェットスーツで痛い目にあったのか。
カンキチも同様に刺されていたのでまるきちのウェットだけがダニ天国
というわけではあるまい。
とあるパラオのホテルはベッドリネンに大量のダニがいるという噂で
そのホテル名をもじって「カユミ・イン」という異名があると他のダイバーから
教えてもらった。暑いところだからね。湿気も多いし。いろいろいるわな。
コロールの清潔な高級ホテルに泊まるか、ムヒ持ってくしかないね。

2011年8月7日日曜日

パラオに猫使いあらわる

ダイブショップDay Dream Palau のコロール店前のかんきちと猫たち。
 
 
よーしよしよし。

いよーしよしよし。

なされるがまま。

おまけ。ペリリュー島の仲良しわんわん。

ペリリュー のどかな島に残る戦争の傷跡 「Pacific」

ペリリュー島でもNHKやBBCが見られる!


ペリリュー島のメインストリート。学校、宿、食堂、商店、民家が
パラパラパラっと建っている。
 ペリリュー島は南北9キロ、東西3キロの細長い島。
パラオの首都コロールから高速ボートで1時間程度で着く。
(ダイブボートよりも速くて快適)

住民は700人ほどだそうで(そんなに住んでる?っていう印象を受けたが)
居住地は島の北側、ダイブポイントは島の南側となっている。
そのため、毎朝ダイブショップの車に乗って島の南まで、舗装はされているが
ジャングルの中チックな道を通って南側まで出る。(約15分くらい)

今回は時間がなくて訪ねていないが、
島の北部(東側か?)にはマングローブが広がっていて何と
クロコダイルが生息しているらしい。

確かにググッてみると、島の東側にCrocodile Roadという道名が記されている。

さて、ペリリュー島であるが、ここの地名はどちらかというとダイビングというより
第2次世界大戦の激戦地であったことで有名なのではないか。
実際、「ペリリュー」でググると「ペリリューの戦い―Wikipedia」が最初にヒットする。

ペリリューに行くと決めてから、あれこれ調べていたら、何とペリリュー島を
舞台にして、実際にそこで撮影までした連続ドラマがHBOで放映された
というではないか。
「Pacific」という連続ドラマ。
このドラマ、ホワイトハウスで試写会をやってオバマ大統領も見たらしい。
日本でもWowWowで放送されたらしい。
今見たら、日本語サイトが立ち上がっている。
 ↓
http://www.wowow.co.jp/drama/pacific/



以下サイトからの引用

『ザ・パシフィック』は、第二次世界大戦の太平洋戦線を舞台に、3人の海兵隊員の体験を実話に基づいて描いている。製作総指揮は、トム・ハンクス、スティーヴン・スピルバーグ、ゲーリー・ゴーツマン。2002年にWOWOWで放送された『バンド・オブ・ブラザース』でエミー賞とゴールデン・グローブ賞を獲得したゴールデン・トリオだ。この超一流メンバーが再び手を組み、TVドラマでは桁外れの総製作費200億円を投じて、戦場の最前線を繊細かつリアルに映した傑作を生み出した。



以下同様に当該サイトから引用したトムハンクスのコメント


本作は、欧州を舞台としたこれまでの戦争物とはまったく異なる観点から戦争を描いた作品だ。欧州戦とそれに伴う栄光については、誰もがよく知っている。だが、太平洋戦で舞台となったのは遠く海を隔てた小さな島々。米兵たちはその名を発音することすらできないくらいなじみの薄い地域へ赴き、野蛮で残忍な戦闘を経験した。欧州という土地は、たとえその土地を訪れたことがない兵士達にとっても、多少はなじみのある場所だったが、太平洋という地域は、謎に包まれ、絶対的に未知な土地であり、彼らが行ったこともなければ、想像すらできない場所だった。
 
欧州戦線との比較がまるきちにとっては意外だった。
 
このパシフィックというドラマのHPを通じて、まるきちはこのドラマの
ベースとなったというこちらの本を入手して読んでみた。
ペリリュー・沖縄戦記 (講談社学術文庫) [文庫]
ユージン・スレッジ (著)
 
 
 












若いアメリカ兵が太平洋戦線から生還して残した手記。
感心するのはある程度淡々と見聞きしたことが書かれていること。
残忍なシーンの記述は多いが、感情的な書き方(訳し方なのかも?)は
されていない。そして、実際の戦争現場の生臭い実感が伝わってくる。
人に読まれることを前提に書いた本なのだから、100%素直な気持ちで
書いたとも思われないが、著者であるユージン・スレッジは帰国後、
生物学の教授になったということでその観察眼の鋭さに納得した。

ペリリューの戦いでは日米両者大量の死者を出し、それ自体どうにも
ならないほど痛ましいことなのに、さらに辛いのは
ペリリュー島を落とすことに戦略的な意味などなかったのではないか、
まさに無為に命をかけて戦ったのではないかという兵士の気持ち。
痛ましすぎる。


そういうわけでペリリューは戦地としての傷跡を今もとどめている。
日本軍総司令部跡や日本軍が作った飛行場、戦車、等々。
どれも60年の月日によって植物のツルが絡みつき
「ある時代の遺物」的な風貌になってはいるが、
それらは確実にこの場所で日本とアメリカが戦争をしたということを今に伝えている。


ところで、臆病者のまるきちはドラマ「Pacific」のDVDを借りてきておいて
第1話を見たが、途中から怖くなって見るのをやめてしまった。
本で読むのも怖いのだが、映像とか音響とかでドキドキさせられるのが
特に苦手なのだ。

ペリリュー バラフエダイの産卵



バラフエダイの産卵(初期)
早朝ダイブで暗く、写真の出来栄えとしてはイマイチ


エクジットしたら、大分空が明るくなっていた。


前述したが、かんきちがダイブショップのイベントカレンダー(?)を
確認し間違えたので、産卵時期の超ピークは見られなかった。
しかし、ペリリューを去る直前の早朝ダイブでギリギリ産卵光景を
目にすることはでき、その迫力を目の当たりにすることができた。

早朝ダイブ。
まだ暗い中起きだし、船場へ向かう。
肌を出しているとすぐにハダニ(だったっか?)とかいう虫に
刺されて痛痒く腫れるそうなのでウェットスーツを着込んで車に乗り、
すぐに船を出発させて岸を離れる。するとハダニも追ってこない。

薄暗い中潜り始める。
目が慣れていないせいか、最初はどこに魚がいるのか分かず
ガイドの指示通りまわりこんだりしながら
流れに身を持っていかれないように
注意するのみだったが、
よーく見ると岩場の上にザーッと。

ザーッとバラフエダイさんたちが大群をつくってものすごいスピードで
泳いでいるではありませんか!
まるでバラフエダイ・ハイウェイ。
おおー!テンション上がる~!
でも気をつけてないとガンガン流される~。
岩にガシっと捕まりつつ、放卵・放精の様子を見守る。
何度も何度もペリリューで産卵を見ているという同じグループの
ベテランダイバーのお姉さまは
そんなガンガンの流れの中でも流れを避けられる格好の岩場を見つけ
優雅に両手を顎の下で組んで産卵風景をご覧になっていた。
まるきちもあーなりたいものだ。

そこに「きたああーー!!」というガイドの叫び。
(水中でも声は聞こえる。ただし何を言っているかはまでは分かりにくい。)

ガイドの指示棒方向を確認すると、でっぷりした鮫さんが。

あれ??あやつ、見たことあるぞ!
あっ、あいつだ、あいつ。プラヤで見たブルシャーク。
産卵時期を狙ってブルシャークがお食事に来るそうで。
周囲にはグレイリーフシャークとかもいたけど、
比べ物にならないほどでっぷりとされてました。
ダイエットとは無縁の鮫さん。

ペリリュー、また来たいっす。

2011年8月6日土曜日

ペリリュー ダウンカレント

この写真、変だと思わない?まるきちの足が短く見えるのはアングルの
問題だと思うけど(汗)、気泡が??これはダウンカレントの仕業。
ペリリュー島にステイすると、ボートに乗ってからダイブポイントまでが10分足らずで嬉しい。
でも、意外と宿から船場までは離れていて車で15分くらいはかかる。


先のエントリーにも書いたが、ペリリュー島周辺は潮の流れがきつかった。
ペリリュー島到着後、最初のダイブの準備をしていたら
ガイドさんが「ちょっとそのフィン、見せてもらってもいいですか?」と。
そんなに珍しいかしら、と思いながら「どうぞ」と渡したら
しなりなんかを確認して
「ちょっとペラペラだなぁ。小さいし。」
続けて
「奥さん(=まるきちのことざんす)、脚力ある方ですか?」と。
「???」のまるきちに、さらに続けて
「流れに逆らって泳ぐこともありますから、頑張ってくださいっ!」とな。

ひぃ~っ!

確かにペリリューではよーく泳がされた。
放っておけばダイバーから離れて沖へ沖へと逃げようとする
ロウニンアジをグループで囲い込んで近くで見ようという作戦なのだから。
ガイドの指示でせっせと泳ぐ。
割と深場にいることもあって、ダイブ時間は30分程度と短くハードなダイブが多い。

泳ぐことに加えて、強烈なダウンカレントも経験した。
とにかくガイドよりも下を泳がないようにすることと、ダイブコンピューターを自分で
確認すること。
ダウンカレントの怖いところは、魚に夢中になって気付かないうちに
どんどん水深を下げてしまうこと。
だからバディの様子をよーく見ながら、常に水深チェックするだす。

このダウンカレント、難しいのはエントリーではなくてイグジットの方。
入水時はカレントにある程度身を任せてダイコンをチェックしながら
すーっと水深を下げれば良いのだが、
問題は浮上する時。
(まるきちにとっては不思議なことなのだが)ダウンカレントは空における
雲の層のように、ある水深の付近でものすごい流れが発生しており、
その上下は嘘のように静かだったりする。
そういうわけで、順調に浮上してきたのに、途中のどこかで自分の吐く気泡が
おかしなことになっている(=上の写真のように、顔周辺にまとわりついている)
と思ったらダウンカレントの中にいるため、以下手順で浮上する。

・BCに空気を景気よく入れてダウンカレントの層を突き抜けること。
 ここでフィンを使って上昇しようなどと考えないこと。
 脚力だけでは下にもっていかれるし、疲れてしまって良くない。
・BCに何らかのトラブルで空気が入らないような事態があれば、
 ウェイト(おもり)をはずして浮上すること。

そうそう、基本中の基本ではございますが、
そういうこと、直前に確認していると全く慌てずに対処できる。

時計の針を数年前に戻そう。

初めてブルーコーナーで潜ったとき
(当時、まるきちの経験本数30本程度だったと思う)、
割と初心者なのにカメラを持って潜っていた中年男性がグループにいた。

コーナーには噂通り鮫がいっぱいて彼は興奮していたのだと思うが、
現地ガイド(いや、正確には彼はパラオ人ではなくフィリピン人だった)
に事前に「ガイドよりも上を泳ぐこと、離れないこと」と注意を
受けていたにも関わらず、彼は少しグループから離れたところで
鮫の写真に夢中になっていた。

少しずつおやじが離れていくので2人のガイドの内、1人が
他のグループメンバーを棚の上(安全なところ)に避難させた。
もう1人のガイドは仕方なく中年の彼の救出に出かけたが、
これが難航。

注意をひこうと思っても彼はファインダーから目を離そうとしないし、
音を出して注意を引こうとしても全く無反応。
ものの1分程度の時間で中年の彼はあれよあれよとダウンカレントに
もっていかれ、水深40mには到達していただろう。

最初は「カン、、、カン、、、カン」と音を鳴らしていたガイドも
少し焦り始めて「カンカンカンカンカン!!!」と激しく音を鳴らす。

棚の上で見守るまるきちたちも固唾をのんでこの光景を見守る。
彼が行ってしまうところまで行ってしまったらガイドはどうするのだろう?
ドキドキしながら見ていたのだが、
本当にラッキーなことなのだが彼の追っていた鮫が浮上したため、
彼もいっしょに浮上したくなって
必死にフィンを蹴ってBCに空気を入れていた。

あー、この中年おやじ、鮫に救われたな…

結局ガイドの方を少しも見ず、勿論ダイコンで深度をチェックすることもなく、
ファインダーばかりのぞいていた。
どうせあんな水深で何の付属フラッシュもないコンパクトデジカメで鮫を撮ったって、
大した写真なんて撮れないと思うんだよね。
それで死んだらどうすんの??!!

船に上がった後、中年おやじ、ガイドにこっぴどくしかられて
さすがに反省していた模様。
他のグループメンバーは大人ぞろいで
「そんで・・・命をかけて撮った写真の出来栄えはどう?」
なんて嫌味な質問をする奴もいなかったなぁ。

人のふり見て我がふり直せ。
今回もまた同じ格言。

水深30m付近にいたハゼとか、サロンパス野郎とか

要はハゼなんだけど、何ハゼ?日本語と英語の魚図鑑を使って学術名(ラテン語?)経由で
探してみる…が、山と渓谷社の「日本の海水魚」には日本名が掲載されていない。
ネットで調べたら「シコンハタタテハゼ」Purple Fire Goby と呼ぶらしい。

こいつは結構いろんなところで見るアケボノハゼ。手持ちの英語の図鑑では
Decorated Dartfish と説明があった。
相変わらずすごい色合い。挑発的なおめめ。

まるきちとかんきちが「サロンパス野郎」と読んでいるスミレナガハナダイの雄。
見ての通り、赤紫色の派手な体にひし形サロンパスを貼っておいでになる。
英名Spuare Spot Anthias


記憶が怪しい…
多分ペリリュードロップオフで見たんだと思ふ。
ログを見れば分かるのだが、我が家のダイビング用品はログブックを含め
全て地下(アメリカのミッドウエストでは竜巻から非難できるように
大抵の家には地下室がある)に置いてあり、
洞窟風の低温多湿&暗い感じが嫌でまるきちは滅多に降りて行かない。
そういうわけで適当な紹介だが許してくだされ。
水中ではウツボや何かを平気で眺めてはいるが、
陸に上がれば蜘蛛や蛇はお断り。

ハゼは英名になるとGobyとかDartfishと呼ばれる。
その違いはイマイチ分かっていない。
ネットでざーっと検索してみたが、誰も解説してくれていない。

スミレナガハナダイはスラウェジでたくさん見た。
本当は水深25m以下に生息する魚と聞いていたが、
17m付近にウヨウヨ(大げさ)いた。

どうでも良い話だが、最近アメリカのテレビコマーシャルで
サロンパスのCMをちょくちょく見かけるようになった。
出光がアメリカ専用のサロンパスサイトを立ち上げているのでそこで見られる。
発音は「サゥォルォ~ンパ~ス」(アクセントは「ルォ~」のあたり)とでも書こうか。
http://www.salonpas.us/
アメリカの医薬品のCMらしく、お堅い感じ。

昨年あたりはビオレのCMをちょくちょく見た。
アメリカのドラッグストアの店員に「アジア人にはこれが人気」ということで
薦められたこともある。
「ビオゥ~レェ~」(アクセントは「オゥ」)
アメリカでもニキビ対策商品として売られているが、
競合プロアクティブのCMの量が圧倒的すぎてビオレ知名度はイマイチの様子。
http://www.biore.com/usa/
日本の商品たち、いいと思うんですけどね。

CMと言えば、この間、友人に日本のテレビドラマを録画したDVDを借りたら
CMも録画されてて、日本のCMが妙に子供っぽくて怖くなった。
やっぱり日本は子供の国なんでしょうか、マークス寿子さん??

昔、あったなぁ、「大人の国イギリスと子どもの国日本」というマークス寿子著書。
今アマゾンで評価を見ると、えっらい評判悪い。
しかし、よーく分かる、その書評の低さ。
皆さん、彼女の本を読んだ後、嫌な気分になるんだそうだ。
私は昔、彼女の「ひ弱な男とフワフワした女の国日本」を読んだのだと思うけど
書き方の問題というか。それなりに当たっているところもあるんだけど
日本を単純にこきおろしすぎというか。
しかも定性的(文化論はそうなりがちなのは分かるが)で説得力にかける。
「本当は日本を愛してやまないせいで日本の悪いところを言わずにおられない」、
そういう姿勢であった欲しいのだが
彼女の口調からは日本への愛を感じないのだ。
そういうわけで、素直に彼女の指摘を受け入れる気が失せる、むしろムッとする。

人のふり見て我がふりなおせ、だすな。
直球ストレートに人の弱点をこきおろすだけでは物事は改善しないのだ~!
ハゼからだいぶ話しがずれたな。

ペリリューコーナーのロウニンアジ


ロウニンアジとしては小ぶり(体調60cmくらい?)だけど、いっぱい。
こんなに群れてるのを見るのは初めて。
  
もともと群れるべき魚ではないせいか、群れ方に統制が見られない。バラバラ。


ダイバーを避けて逃げて行くロウニン。


ロウニンの上を浮遊するまるきち。









































初めてペリリューコーナーで潜った。
パラオには過去に3度行ったことがあるが、全て本島ステイで
ジャーマンチャネルとブルーコーナーの日々だった。
ペリリューには遠出料金を払って本島から2.5時間ほどかけて
遠征したことがあるが、海の状況が悪く、
タートルコーブ(こちらのエントリーに記載)で潜って
文字通り亀にしか出会えなかった記憶がある。

そういうわけで、ペリリュー島はカンキチがいつかリベンジをかけたいと
思っていた場所であった。

パラオ・ペリリューは日本のダイブショップが豊富にあり、
綿密な海データを蓄積しネットで公開してくれているので
何が見たいかによっていつ行くべきかを見極めやすくしてくれている。

今回お世話になったのはこちら、Day Dream Palauのペリリュー支店
リピーターだらけのダイブショップで、他のショップからの鞍替えも多い様子。
熱心なガイドさん揃いだし、海洋学系の学生をインターンとして2-3ヵ月雇うという
粋な制度を運営しており、それも気に入った。
低姿勢で若いエネルギーたっぷりの若者が労働力と愛想をショップに提供する
代わりに、ショップは彼らの食事と宿泊、それにダイビング(!)の経験を提供する。
海と魚が好きで好きで仕様がない若い学生と接するのは気持ちの良いものだ。

ちなみに、このペリリュー島で見られる魚、および見られる時期は
上記ショップのサイトに懇切丁寧に記載されている。
こちら→ http://www.daydream-dive.com/peleliu/season.html
ただし最新版ではないので要注意。
カンキチは昨年のものを見て予約してしまったせいで、少々当てが外れてしまった。

何せこのペリリュー島のイレズミフエダイの産卵というのはものすごいらしく、
月(潮)の満ち欠けで産卵が見られる時期をほぼ特定できるのだそうだが、
そういう当たりの時期は、このダイブショップが予約受付を開始した日に
予約いっぱいになるそうだ。

まるきちたちは、カンキチのカレンダーの読み間違えにも関わらず、
バラフエダイの産卵をギリギリ見ることができた。
しかし、イレズミフエダイの方が魚の色合いが綺麗な分、見ごたえがあるようだ。

それにしても、ペリリュー、行く前はあまり気にしていなかったが、
潮の流れがキツイ。横方向だけでなく、強烈なダウンカレントも経験した。
事前にガイドさんに何度も注意と対処法を聞いているので
何も慌てることはなかったが、気をつけていないと水深10mにいるつもりが
40mくらいまで引きずり込まれても分からなかったかもしれない。

ガイド曰く、魚は流れのキツイところを選んで産卵し、できるだけ卵を
広い海域にばらまきたがるのだとか。
イレズミフエダイにせよ、バラフエダイにせよ、ここを選んで産卵するわけだから
さもありなんということだ。

それにしても、自然界、相変わらず神秘。
月の満ち欠けの表を作成するでもなく、どうしてフエダイたちは産卵時期を
間違えずにきちんと営みを続けるのか。
誰がペリリューコーナーの潮の流れがキツイって教えた?
誰が産卵の号令かけるわけ?

あ、ペリリューのダイビングは、ひたすらペリリューコーナーです。
少し色気を出してブルーコーナー(本島からよりもペリリュー島からの方が近い)
にも行ったが、ペリリューコーナーは10本以上潜っても全然飽きない
アクションたっぷりの場所だった。

2011年8月5日金曜日

Rubicon Estate & Opus One

Rubicon Estate の入口。
Rubicon Estateの正面玄関。小公子セドリックとかが玄関から出てきそう。
 
こちらはご存じOpus Oneの入口、Robert Mondavi Wineryの道を挟んだ反対側。

Opus Oneのこの前衛的な建物を見て、Opus Oneは最新技術を駆使しての
ワインづくりが特徴だと日本のテレビで放映していたのを思い出した。



Opus One Wineryから向かい側にある(遠くて見えないけど)
Robert Mondavi Wineryを見渡す。






はい、今回試飲した最も高かったワインはRubicon Estateの、
その名もRubicon。
ところでこちらのRubicon Estate、持ち主はフランシス・コッポラ監督ざんす。
「ゴッドファーザー」に「地獄の黙示録」。
誰もが一度は見ている映画…のはずなのにまるきちは2作とも
おっかなそうなのでパス。
娘のソフィア・コッポラの少女趣味な映画の方が趣味に合うざんす。
いずれにせよ、このRubicon Estateはコッポラ監督が所有するいくつかのワイナリーの中でも
最高峰のワインを造っているというところ。
ちなみに、コッポラ監督は映画の方ではあんまり儲からなかったみたいだけど
ワインではがっぽりらしいっす。ボソ。

このお城の片隅がバーになっており、暇そうなバーテンさんが1人ぽつねんと。
やっぱシーズンオフだからなぁ。
中に入って価格表を見て沈黙するまるきち・・・高い。
グラス1杯15ドルかぁ。そんなに美味いんかしら?
ナパまで来ておいて試飲を躊躇するまるきちとかんきちを見て
バーテンさん、貧乏な学生かなんかと思ってくれたらしい。

「1杯を2人でシェアしたら?ちょっと多めにふるまうよ。
 それに、Caskっていうアメリカンオークで
 熟成させた人気のワインも、昨日コルクを抜いたボトルがあるから
 無料でちょっとだけサービスしたげる~」とのこと。

「いぇ~い!」とあからさまに喜ぶまるきちとかんきち。

結論、やっぱり美味かった。

RubiconもCaskも美味しかったが、Rubiconの上品な香りは一瞬で
「絶対高いんだろうなぁ、このワイン」みたいな。
(既に数カ月前の出来事につき、「枯葉の~」「チェリーの~」みたいな詳細な感想は
 覚えていない。)
お味の方も、複雑で、でもまろやかで、コクがあるのに、嫌味じゃない、みたいな。
あの日、Rubiconのお味を経験してからは、他のワインのテイスティングが物足りなかった。


ところでこのバーテンさん、いや、正確にはソムリエさん、
ナパの一流ワイナリーでソムリエなんてやってるから、
てっきりナパもしくはベイエリア育ちか、
でなければLAとかNYとかからナパに憧れて流れ着いた組か、
なんて思案していたら、何と夫かんきちが昔住んでいた
ネブラスカの田舎町のすぐご近所の出身とのこと。
お会計の時にちょっと話が盛り上がったけど、
ネブラスカネタをもう少し早く披露しておけば、
もう1cm余計についでくれたかもな、なんて下世話な話をしながら
かんきちとまるきちはお上品なRubicon Estateを後にした。


おまけのようにOpus Oneの写真もつけてみた。
試飲だけさせてもらおうと、誰一人いないOpus Oneに入って行ったところ
「試飲はツアーとセットになっております。
 ツアーは予約でのみ承っております。」
と慇懃に断られた。ちぇっ。

建物も人も少しお高くとまった感じのOpus One。
ダビンチコードに出てくるどす黒い印象のオプス・デイ(Opus Dei)と関係のある
宗教的な組織なのだろうと思い込んでいたが全く関係なかった。

死ぬほど金があったらワインはRubiconレベルを毎日いっぱいいただきたい。
まるきちの願い。



ナパ老舗ワイナリー Robert Mondavi

ロバートモンダビワインのラベルにも挿絵として登場するワイナリーの入口に立つカンキチ
さすがアメリカ…ブドウの木一本一本に行きわたる水の量を管理するのだそうで
ゴムホースが張り巡らされている…
セントエミリオンやアビニョンで訪ねたワイナリーはこうではなかったような…気付かなかっただけ?

美しく並ぶワインたち。French Oakの樽はやはりフランスから輸入していると言っていたような…
合計4軒のワイナリーで飲んでは食い、飲んでは食い。貴重な情報が脳みそからダダ漏れっす。





ナパ初心者なので、分かりやすいワイナリーから行こうと思い、ここへ。
http://www.robertmondavi.com/rmw/

アメリカ全土は勿論、日本でも手に入りやすいワイン。
あまりはずれの無いワイン。
しかし、同じようなラベルでもお値段はいろいろで美味しいものは
結構美味しい(それなりに高い)。
このロバート・モンダビは人の名前。
大したレベルになかったナパのワインの質と知名度を上げた人、
と伺ってます、はい。
ワインコルクを寄せ集めて作ったジャケット誇らしげに来た
モンダビさんの写真なんかを見ながらツアー/試飲@25ドルに参加。
ロバートモンダビのワインの内、産地がNapa Valleyとなるか
Californiaとなるかでお値段の差が出ます。
そして多分味も。
Napa Valleyは知名度が高く地価も高いため、質の高いワインを作ることに専念し、
値段もそれに応じて高く設定されているのだとか。

しょっちゅうワインを飲んでいる割には、そういう素人的な情報も
把握していなかったまるきちとカンキチは、この情報を仕入れてからというもの
スーパーでモンダビワインを見ると
駆け寄っては産地を確認。
「なるほどね」としたり顔でワインを棚に戻して嬉しがる。

ところで20年前、学生の頃にナパを旅行した夫カンキチによると、
「昔は試飲無料が多かった。
 『ケッ、ここのワイナリーは金取るのかよ、別を当たろうぜ』
 のノリでナパを回っても十分ヘベレケになれた」とのこと。
うちの両親もナパのワイナリー巡りとかしてた記憶があるけど、
あのケチな人たちが金払ってまで試飲なんかするかなぁ…
1ドル、2ドルならまだしも、昨今のワイナリー巡りはそれなりに
金がかかるようだ。

今回のワイナリー巡りで試飲した最も高いワインはグラス1杯15ドル。
カンキチとシェアしてありがたくいただきました。
確かに「うまい!」とうなるレベルの美味しさ。

大好きなワインを目の前にしても財布の紐が緩みまくらなかったのは、
あのぼったくりタパス屋のせいだろう。
http://zuzunapa.com/
ワイナリー巡りの前日、昼にナパの街でお腹がすいて
入った店でものすごい金額を取られたことがトラウマになっていた。
ナパって怖い。
いや、腹をすかせているのに、よりによってタパス屋に入った
まるきちたちの方が怖い?!
だって量少ないんだもん。
東京駅の真ん前の洒落たビル(名前忘れた)の中のタパス屋でさえ
これより量があって値段も安かったぞ!

いずれにせよ、ロバートモンダビのワイナリーツアーは良かったですよ。
朝一番のツアーに予約無しで行ってみたけどノープロ。
ワイナリーに勤めて30年だか何かのおばちゃんがツアーガイドさんで
感じが良かったし、質問にも熱心に答えてくれたし。
客はシーズンオフということもあってブラジル人のカップルと
まるきちたちの4人だけ。

20年ぶりのサニーベール、アメリカの人種別人口





















父親の仕事の関係でまるきちは1990年前後の2-3年を
Sunnyvaleというカリフォルニアの街で過ごした。
20年ぶりに昔住んでいた家や学校などを訪ねてみた。

Google Mapのおかげで20年前の我が家(勿論賃貸)や
小学校 Ponderosa Elementary Schoolはほぼそのままの姿で
存在していることが分かっていたが
実際に行ってみると想像通り思ったよりも小さい。
住んでいる人の了解も取らずにこっそり我が家の写真を撮ってきた。

1)まるきちがでかくなったせいで小さく見える
2)ミシガンから飛んでくるとカリフォルニアのものが小さく見える

多分両方。
それでも1990年に帰国して3年ぶりに開けた日本の我が家の玄関は、
開けたらすぐ目の前に壁が押し迫り、claustrophobiaな感じがしたもんだ。
それだけ、このカリフォルニアの家が当時の日本の家よりも大きく感じた
ということだ。

さて、我が家や学校の規模云々よりも、ずっとずっと驚いたことがある。
これには夫カンキチも相当驚いていた。

それは、サニーベールのアジア人率の高さ。
「ここはチャイナタウン?」ばりのアジア人の多さ。

「今日は偶然アジア人が集積したんじゃ?」
とか思ってみたけど、やっぱり実際に多いことが判明した。

アメリカ版の国勢調査をきっかけに知ることになった。
(この調査の結果をもって下院の州代表人数を決めるらしい)

まるきちたちにも調査票が来たので回答して郵送しておいた。
つっこみどころ満載の調査票、気になる方はこちらで日本語版を見られる。

http://www.pja-nj.org/census/main.htm

人種系の質問の開始は
「あなたはヒスパニック系ですか?」から始まる。
「あなたはどの人種グループに属しますか?」とかいう質問ではなく、
ヒスパニックかどうかをYesかNoかで答えさせるところからスタートするのは不思議に思ったものだが・・・

そして「あなたの人種は?」の回答選択肢の中に
「白人」
「中国人」
「韓国人」
「日本人」
「インド人」
「フィリピン人」
「ベトナム人」
が並列扱い。

白人にもいろいろあるだろうに、とこの場合は同情するのが正しいのかどうか?

いずれにせよ、この国勢調査の結果はインターネットで公開されている。
http://2010.census.gov/2010census/

そんでもって、この国勢調査の結果が発表された時期に行きあたった
NY Timesのサイトがいけてる。
NY Timesが毎年のCencus(も国勢調査とは別にやっているみたい)
のデータを元に独自に作ったと思われるこのサイトの方が
断然ビジュアルで分かりやすい
http://projects.nytimes.com/census/2010/explorer

街の名前、またはZipcode(郵便番号的なもの)を打ち込むと
そこの街の人種分布が%で示される。
そんなことしなくても、Mapだから好きな場所にスクロールすれば
そこの人口密度も人種構成も丸分かりなのだ
サニーベール、アジア人で真っ赤。

2011年1月11日火曜日

1年前の出来事―まるきち、Bull Sharkを見に行って惨事に見舞われる

2009年の年末から2010年の年始にかけて行ったTulumでセノーテ以外にも潜った場所があった。
忌わしい記憶ゆえ、どうやら無意識にブログに掲載するのをやめていたようだ。
最近になって「あれ?あのダイブの記述はブログに掲載していないぞ」と気づいたのだ。

それが、プラヤ・デル・カルメンという街のビーチから100mくらい沖のポイントで潜ったBull Shark ダイブ。
ブルシャークは、日本語でオオメジロザメというらしい。
「今のシーズンは妊娠したブルシャークがプラヤの海に集まる絶好のシャークシーズンよぉ!」と興奮気味に
言うもんだから、まるきちたちも行ってみることにした。
今、Wikiで見ると、すごくアグレッシブな怖い鮫さんらしい・・・(汗)
どこのダイブショップでもブルシャークツアーをやっているし、ツアーに申し込んだときは怖いとは思わなかった。

・・・しかし、このダイビングはまるきちの心身に思いがけない傷跡を残すのであった・・・

車でTulumからプラヤまで約1時間。同じくブルシャークダイブに申し込んだスペイン人カップルと
おしゃべりしながら、あっという間に着く。
このカップル、旦那は脱サラしてインターネットで太陽光パネルを売る仕事をしているらしい。
「ネット販売だから、どこにいても仕事ができる」と言われても、「ん?仲介するだけ?」と
イマイチ肝心の金の稼ぎ方が分からない。

まぁ、何はともあれプラヤに到着。

え?思ったよりもプラヤ・デル・カルメンのど真ん中。
ものすごい数の観光客やジモティーがビーチで思い思いに遊んでいる。
そこから船に乗るらしい。

「すぐ近くだから、もうウェットスーツも着てしまって。」と指示され、ますます困惑。

ブルシャークが10匹単位でいるという海域は、子供が遊びまわっているようなビーチの近くでは
ないはずと
思い込んでいたのだが、ダイブポイントはビーチで泳ぐ人たちが肉眼で確認できる程度の沖であった。

少々ショックを受けつつ、潜る準備をする。まるきちたちの先に潜っている一団がいるようだ、
ダイバーが戻ってくるのを待っているボートがいる。

マリーナさんに「必ず一緒にいること、離れてはいけない。砂場に足を落ちつけていたら
だいたいは向こうから近寄ってくる」ということで、その指示通りに
一気に潜航して、何も無い、魚もほとんどいない綺麗な砂地へドシーン。
砂地で待つこと1分、2分。

まず、まるきちたちの姿をチェックアウトしに来たのはコイツ。Remora、コバンザメ君である。
大きな鮫に付着して泳いでいる姿は見るが、単独で動き回っているやつは珍しいので
ちょっと嬉しかった。付着するために頭が平らでおかしな容姿。目つきは悪いが、受け口なのはご愛嬌。

そうこうしていたら、やってきた、でっかいブルシャーク。
パラオで頻繁に見たグレイリーフシャークとかと違って、ずんぐりとして丸々太っている。
太っているのは妊娠しているからとも言えるが。
このダイブ、残念ながら、かんきちのカメラワークがイマイチで、フラッシュに反射した
砂塵が邪魔してすかっとした写真が少ない。お許しあれ。



















合計10匹もいたかなぁ。6匹くらいはいた。ダイブ自体は大満足。ずんぐり丸々した鮫が
悠々と白い海底を泳ぎ回る姿は優雅で、迫力もあった。
すぐ近くで見られたのも嬉しかった。
割と全方向にいたので、たまに頭上を見上げると
「え?狙ってる?」的にこちらに向かってくる鮫なんかがいて、仰天する。

しかし、まるきちを襲った惨事について、ここで書かねばならない。
鮫がちらほら出始めて、「おお!」と盛り上がってきたまるきちのオデコに、軽い痛みが走った。
「ん?」と最初は理解ができなかったのだが、次には同じくオデコに激痛が!
「うわー!」と海中にも関わらず叫び声を上げるまるきち。

ゴボゴボッ。ゲホッ。水を飲んじまってむせるまるきち。

原因はコイツ。
体長20-30cmほどのモンガラである。地味な魚だが、歯が鋭い。
アジア海域では頻繁に見かけるゴマモンガラ(※)のような恐ろしい顔をしていたら気付いただろうが
こいつは地味で普通の顔つきであったため、その歯が目に入っていなかった。
今見ると、悪人相(魚相)じゃないか、こいつ。
※ゴマモンガラは、大きくて顎が非常に強いので、手をやられると、指ごと持っていかれる可能性あり。















こいつは縄張り意識が強く、特に卵をうみつけた巣の周辺なんかに入ってしまうと
追い出しにかかるのである。
ダイバーを追い出し慣れているとしか言いようがない。
顔の中で割と皮膚が丸出しになっているデコを狙ってくるとは・・・痛かった。
しかし、まるきちがパニックしたのは、痛かったからだけではない。
手袋の先にちょっと血がついたのだ。
「え?ブルシャークに囲まれているこの状況で血が・・・?!
 何してくれんねん、この魚!」とキレ気味。

出血を抑えようと、デコを片手で押さえつつ、忌々しげにモンガラをにらみつけ、
ちょっと体の位置をずらしてモンガラの攻撃を防ぐ。

そんなまるきちの様子を隣で見て喜んでいたのはかんきち。
まるきちとモンガラの攻防戦の様子をカメラに収めていた。
左、まるきち。モンガラが2匹がかりでまるきちを攻める。隣2人がスペイン人カップル。

また、デコをおさえつつ、ブルシャークの動きに視線をキョロキョロさせるまるきちの
様子を写真に収めて喜んでいたようだ。


ホテルに戻ってから撮影したまるきちのデコ。
モンガラの上下2本ずつの歯型がうっすら残っている。
軽傷なのに、大の大人がパニクっちまった。コンチクショーメ。
ええ、分かっているんですよ、お魚さんの領域に無断で入ったのはこっちだってのは。
でもね、くやしいもんはくやしいんです。