2011年8月7日日曜日

ペリリュー のどかな島に残る戦争の傷跡 「Pacific」

ペリリュー島でもNHKやBBCが見られる!


ペリリュー島のメインストリート。学校、宿、食堂、商店、民家が
パラパラパラっと建っている。
 ペリリュー島は南北9キロ、東西3キロの細長い島。
パラオの首都コロールから高速ボートで1時間程度で着く。
(ダイブボートよりも速くて快適)

住民は700人ほどだそうで(そんなに住んでる?っていう印象を受けたが)
居住地は島の北側、ダイブポイントは島の南側となっている。
そのため、毎朝ダイブショップの車に乗って島の南まで、舗装はされているが
ジャングルの中チックな道を通って南側まで出る。(約15分くらい)

今回は時間がなくて訪ねていないが、
島の北部(東側か?)にはマングローブが広がっていて何と
クロコダイルが生息しているらしい。

確かにググッてみると、島の東側にCrocodile Roadという道名が記されている。

さて、ペリリュー島であるが、ここの地名はどちらかというとダイビングというより
第2次世界大戦の激戦地であったことで有名なのではないか。
実際、「ペリリュー」でググると「ペリリューの戦い―Wikipedia」が最初にヒットする。

ペリリューに行くと決めてから、あれこれ調べていたら、何とペリリュー島を
舞台にして、実際にそこで撮影までした連続ドラマがHBOで放映された
というではないか。
「Pacific」という連続ドラマ。
このドラマ、ホワイトハウスで試写会をやってオバマ大統領も見たらしい。
日本でもWowWowで放送されたらしい。
今見たら、日本語サイトが立ち上がっている。
 ↓
http://www.wowow.co.jp/drama/pacific/



以下サイトからの引用

『ザ・パシフィック』は、第二次世界大戦の太平洋戦線を舞台に、3人の海兵隊員の体験を実話に基づいて描いている。製作総指揮は、トム・ハンクス、スティーヴン・スピルバーグ、ゲーリー・ゴーツマン。2002年にWOWOWで放送された『バンド・オブ・ブラザース』でエミー賞とゴールデン・グローブ賞を獲得したゴールデン・トリオだ。この超一流メンバーが再び手を組み、TVドラマでは桁外れの総製作費200億円を投じて、戦場の最前線を繊細かつリアルに映した傑作を生み出した。



以下同様に当該サイトから引用したトムハンクスのコメント


本作は、欧州を舞台としたこれまでの戦争物とはまったく異なる観点から戦争を描いた作品だ。欧州戦とそれに伴う栄光については、誰もがよく知っている。だが、太平洋戦で舞台となったのは遠く海を隔てた小さな島々。米兵たちはその名を発音することすらできないくらいなじみの薄い地域へ赴き、野蛮で残忍な戦闘を経験した。欧州という土地は、たとえその土地を訪れたことがない兵士達にとっても、多少はなじみのある場所だったが、太平洋という地域は、謎に包まれ、絶対的に未知な土地であり、彼らが行ったこともなければ、想像すらできない場所だった。
 
欧州戦線との比較がまるきちにとっては意外だった。
 
このパシフィックというドラマのHPを通じて、まるきちはこのドラマの
ベースとなったというこちらの本を入手して読んでみた。
ペリリュー・沖縄戦記 (講談社学術文庫) [文庫]
ユージン・スレッジ (著)
 
 
 












若いアメリカ兵が太平洋戦線から生還して残した手記。
感心するのはある程度淡々と見聞きしたことが書かれていること。
残忍なシーンの記述は多いが、感情的な書き方(訳し方なのかも?)は
されていない。そして、実際の戦争現場の生臭い実感が伝わってくる。
人に読まれることを前提に書いた本なのだから、100%素直な気持ちで
書いたとも思われないが、著者であるユージン・スレッジは帰国後、
生物学の教授になったということでその観察眼の鋭さに納得した。

ペリリューの戦いでは日米両者大量の死者を出し、それ自体どうにも
ならないほど痛ましいことなのに、さらに辛いのは
ペリリュー島を落とすことに戦略的な意味などなかったのではないか、
まさに無為に命をかけて戦ったのではないかという兵士の気持ち。
痛ましすぎる。


そういうわけでペリリューは戦地としての傷跡を今もとどめている。
日本軍総司令部跡や日本軍が作った飛行場、戦車、等々。
どれも60年の月日によって植物のツルが絡みつき
「ある時代の遺物」的な風貌になってはいるが、
それらは確実にこの場所で日本とアメリカが戦争をしたということを今に伝えている。


ところで、臆病者のまるきちはドラマ「Pacific」のDVDを借りてきておいて
第1話を見たが、途中から怖くなって見るのをやめてしまった。
本で読むのも怖いのだが、映像とか音響とかでドキドキさせられるのが
特に苦手なのだ。

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